Lenovo Yoga Tab Plus 実機レビュー:高コスパな大画面タブレット
Lenovo Yoga Tab Plusを購入しました。
この記事では、本機の性能や実際の使用感を詳しくレビューしていきます。
特徴
このタブレットの主な特徴を簡単にまとめました。
- 12.7インチの大画面
- Snapdragon 8 Gen3・メモリ16GBで動作サクサク
- 高品質なディスプレイ & スピーカー
- キャンペーン時は実質7万円 → 高いコストパフォーマンス
スペック表
項目 | 内容 |
---|---|
発売日 | 2025年2月1日 |
サイズ | 291.0 × 188.3 × 6.7 mm (カメラ部 8.5 mm) |
重量 | 約 640 g |
防水防塵 | IP53 |
SoC | Snapdragon 8 Gen 3 |
メモリ | 16 GB, LPDDR5x |
ストレージ | 256 GB, UFS 4.0 |
ディスプレイ | 12.7”, 16:10, 2944x1840, LCD, 144Hz, Dolby Vision, 650 nits (Type), 900 nits (Peak) |
スピーカー | 6スピーカー (ツイーター×2, SLSサブウーファー×4), Harman Kardon, Dolby Atmos |
バッテリー | 10,200 mAh, 約12時間駆動 |
USB | Type-C, USB 3.2 Gen 1 (5Gbps), DP Alt Mode |
充電 | 有線 45 W, PD PPS 5A |
生体認証 | 指紋認証 (電源ボタン一体型), 顔認証 (フロントカメラ) |
価格 | ¥ 89,980 |
デザイン
前面
ベゼルは標準的な太さです。
画面を横向きにした際の上部中央には、フロントカメラが配置されています。

背面
背面はマットなアルミニウム素材で、指紋が目立ちにくいです。
上部には樹脂製と思われるバーがあり、厚さは約2mmほどです。左右いっぱいに広がっているため、平置きした際にガタつかないようになっています。

側面
側面には各種ボタン・端子等が配置されています。
- 右側面: USB Type-Cポート、スピーカー
- 左側面: 電源ボタン (指紋センサー一体型)、スピーカー
- 上側面: 音量ボタン
- 下側面: POGOピン (キーボード接続用)


重量
重量は実測で641.0gでした。
12.7インチというサイズも相まって、手で持って長時間使用するのは少し厳しい重さです。
純正ケース
純正ケースはマグネットで本体に装着するタイプです。手軽に着脱できる反面、側面や背面の一部が保護されない点には注意が必要です。
ケース単体の重量は実測で227.0gでした。本体と合わせると、総重量は868.0gとなります。
フラップを折りたたむことでスタンドとしても利用できますが、角度の調整はできません。



なお、国内で販売されているYoga Tab Plusの純正アクセサリーは、キーボード付きケースのみです。
通常タイプの純正ケースを使いたい場合は、AliExpress・京東などで購入する必要があります。
リンク先の商品はYoga Pad Pro用となっていますが、これはYoga Tab Plusの中国版の名称であり、国内で販売されているモデルでも問題なく使用できます。
ディスプレイ
サイズ・アスペクト比
ディスプレイは12.7インチで、タブレットの中でも大きい部類に入ります。

アスペクト比は16:10です。
一般的な16:9の動画を視聴する際には上下の黒帯が少なく、動画視聴に適した比率です。
一方で、ブラウザや電子書籍などでは縦の表示領域の狭さを感じます。




画質
パネルには、スマートフォンでよく使われる有機EL (OLED) ではなく、液晶 (LCD) が採用されています。そのため、白背景の画面だとLCDの特性である輝度ムラや視野角の狭さがやや気になります。
Notebookcheckのレビューによると、全白時の最大輝度は691nitsとのことです。
HDRコンテンツではやや物足りなさを感じますが、通常のSDR動画やブラウジングなどには十分な明るさです。
反射
反射防止処理は非常に優秀です。
反射による映り込みが大幅に抑えられており、コンテンツへの没入感を高めてくれます。


スピーカー
音質はクリアで、音の広がりも感じられます。タブレットのスピーカーとしては比較的低音も出ています。
カジュアルに動画を視聴したりする程度であれば十分満足できるクオリティです。
バッテリー
駆動時間
実際にいくつかの条件下でバッテリー持ちをテストしました。(輝度: 80%, 音量: 80%で計測)
テスト内容 | バッテリー消費 | 連続駆動時間 |
---|---|---|
YouTube (1080p, 30fps) | -15.4%/h | 6時間30分 |
Kindle | -13.6%/h | 7時間21分 |
画面オフ | -0.5%/h | 200時間 (推定) |
バッテリー容量は大きいものの、大画面かつ比較的高輝度なため、実際の駆動時間はまずまずといった結果になりました。
充電
充電は最大45WのUSB PD PPSに対応しています。付属の充電器でなくても、PPS 5A対応充電器であれば最大速度で充電することができます。
実際にバッテリー残量0%から充電時間を計測した結果は以下の通りです。
時間 | バッテリー残量 |
---|---|
10分 | 18% |
30分 | 47% |
60分 | 90% |
75分 | 100% |
1時間で90%まで充電でき、1時間15分で満充電となりました。
10,200mAhという大容量バッテリーを搭載していますが、十分実用的な速度で充電できます。

ソフトウェア
LenovoのカスタムUI、ZUI 17 (Android 15) が搭載されています。
デザインは中華感が強いものの、MIUIやOrigin OSといった他の中国メーカー製カスタムUIと比較すると過剰なカスタマイズは抑えられており、比較的素直で使いやすい印象です。
かこって検索 (Circle to Search)や、右下/左下からのスワイプによるGeminiの起動にも対応しています。





Widevine
DRM Infoで確認したところ、WidevineのSecurity LevelはL1でした。これにより、多くの動画配信サービスで高画質再生が可能です。
実際にAmazon Prime Videoでは1080pでの再生を確認できました。

購入当初、Netflixアプリ内の再生仕様ではWidevine L3と表示され、解像度が480pに制限されていました。
この問題は端末のソフトウェアアップデートにより解消され、現在は1080pでの再生が可能になっています。
ただし、HDR機能については現在も「なし」のままで、HDR表示には対応していません。Netflixのプレミアムプランを契約している方は注意が必要です。

スタイラスペン
8192段階の筆圧感知に対応した、Lenovo Tab Pen Proというスタイラスペンが付属しています。

重量は実測で18.0g、長さは16.2cmです。
手に持つと若干の重さを感じますが、重心は中央よりやや下でバランスは良好です。
書き心地
ペン先は硬い素材で、Apple Pencilに近いツルツルとした書き心地です。
個人的には適度な摩擦感があったほうが書きやすいと感じました。
充電
充電は本体上部にマグネットで取り付けて行います。
バッテリー残量0%から満充電までの時間は約23分でした。
注意点として、GalaxyのSペンやペンタブなどで使われているEMR方式とは異なり、バッテリーが切れると使用できなくなります。

ジェスチャー機能
対応アプリでは、ペン側面をダブルタップすることで消しゴム機能の切り替えが可能です。
ただし、物理ボタンを搭載したペンと比較すると、切り替えの素早さや確実性の点で劣ります。
手書きフィードバック
実際の筆記具のような音と振動を再現する「手書きフィードバック」機能が搭載されています。
実用性はありませんが、面白い機能だとは思います。

ベンチマーク
参考として、ベンチマークスコアを載せておきます。
Geekbench 6
- シングル: 2145
- マルチ: 6759

PCMark for Android
- Work 3.0 performance: 24401

価格
公式ストアでの価格は89,980円で、Androidタブレットの中では比較的高価な部類に入ります。
ただし、楽天リーベイツを経由して購入した場合、キャンペーン期間中であれば20%程度のポイント還元を受けられます。
還元分を考慮すると実質7万円程度で、ハイエンドモデルとしてはかなりお得な価格となります。
購入を検討する際は、楽天リーベイツのキャンペーン情報をチェックすることをおすすめします。
競合製品との比較
最後に、Lenovo Yoga Tab Plusと主な競合製品を比較します。
比較対象は、国内で販売されている12インチ以上のAndroidタブレットです。
スペック比較表
Lenovo Yoga Tab Plus | Lenovo Idea Tab Pro | Galaxy Tab S10 FE+ | Galaxy Tab S10+ | Galaxy Tab S10 Ultra | |
---|---|---|---|---|---|
発売日 | 2025/02/01 | 2025/03/14 | 2025/04/03 | 2024/10/03 | 2024/10/03 |
ディスプレイサイズ | 12.7インチ | 12.7インチ | 13.1インチ | 12.4インチ | 14.6インチ |
ディスプレイ方式 | LCD | LCD | LCD | AMOLED | AMOLED |
リフレッシュレート | 144 Hz | 144 Hz | 90 Hz | 120 Hz | 120 Hz |
解像度 | 2944 × 1840 | 2944 × 1840 | 2880 × 1800 | 2800 × 1752 | 2960 × 1848 |
アスペクト比 | 16:10 | 16:10 | 16:10 | 16:10 | 16:10 |
SoC | Snapdragon 8 Gen 3 | Dimensity 8300 | Exynos 1580 | Dimensity 9300+ | Dimensity 9300+ |
メモリ | 16 GB | 8 GB | 12 GB | 12 GB | 16 GB / 12GB |
ストレージ | 256 GB | 256 GB | 256 GB | 512 GB / 256 GB | 1 TB / 512 GB / 256 GB |
バッテリー容量 | 10,200 mAh | 10,200 mAh | 10,090 mAh | 10,090 mAh | 11,200 mAh |
有線充電 | 45 W | 45 W | 45 W | 45 W | 45 W |
防水防塵 | IP53 | - | IP68 | IP68 | IP68 |
サイズ | 290.9 × 188.3 × 8.5 mm | 291.8 × 189.1 × 6.9 mm | 300.6 × 194.7 × 6.0 mm | 285.4 × 185.4 × 5.6 mm | 326.4 × 208.6 × 5.4 mm |
重量 | 640 g | 620 g | 664 g | 571 g | 718 g |
価格 | ¥89,980 | ¥54,780 | ¥109,010 | ¥187,440 | ¥248,600 |
各製品の評価
スペックを踏まえた各製品の簡単な評価は以下の通りです。
- Lenovo Yoga Tab Plus
- 高スペックの割に価格は抑えられてる
- → 処理能力や画質を求めるならこれ
- Lenovo Idea Tab Pro
- 全体的にコスパ高め
- レビューを見るとパネル品質は低そう
- → パネル品質にこだわりがなければ最有力候補
- Galaxy Tab S10 FE+
- コスパはやや低い
- 魅力的な点も多い
- One UIの多機能さ
- 高性能なスタイラスペン
- IP68
- → コスパは低めだが検討する価値はある
- Galaxy Tab S10+
- 高すぎ
- → 微妙
- Galaxy Tab S10 Ultra
- 高すぎ
- 14.6インチは唯一無二
- → 価格度外視でデカい画面を求めるならあり
まとめ
以上、Lenovo Yoga Tab Plusのレビューでした。
大画面で高性能なAndroidタブレットを探している方にとって、有力な選択肢の一つになるのではないでしょうか。特に動画視聴には最適な一台だと感じました。